会長声明

目次

 

平成24年

平成23年

平成22年

平成21年

当会相談事業におけるファクシミリの誤送信について(会長声明)

 
 

 当会が本年4月22日に大阪市内の区役所において行った無料法律相談の相談票を、翌日担当者間でファクシミリにより送信したところ、番号を誤ったため全く関係のない方に送信してしまいました。受信された方からすぐにご連絡があったため、直ちにその方とお会いし当該相談票を回収いたしました。
 当会は相談者の方々にご連絡し、説明と謝罪をさせて頂きました。
 今後当会としましては、相談事業等における文書の取扱い方法を確認するとともに、情報の管理を徹底し、二度と今回のようなことが発生しないよう対策を講じてまいります。


平成24年(2012年)4月25日
大阪司法書士会 会長 山内 鉄夫

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会社乗っ取り事件に司法書士が関与した疑いがあるとの報道についての会長談話

 
 

 本年1月に大阪市内の不動産会社役員らが、ホテル経営会社の経営権を奪うために無断で法人登記を変更したとして電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの疑いで逮捕され、この登記の変更に司法書士が関与している疑いがあるとの報道がされました。
 司法書士には、取引の安全と法人制度の信頼を維持するため、真正な登記の実現に努め、法人登記制度の発展に寄与する等の使命(注)があります。当会会員は、この使命を再度自覚し、不実の登記申請の疑いがある依頼に応じるなど、市民の信頼を損なうことのなきよう注意して執務を行うよう願います。
 また、市民の皆様におかれましては、このような報道に接し不安に思われることもあろうかと存じますが、当会では、今後も法人登記は司法書士に安心してご依頼頂けるよう、会員に対しなお一層研鑽するよう指導していきます。


2012年(平成24年)2月16日
大阪司法書士会 会長 山内 鉄夫

司法書士倫理

第8章 商業及び法人登記手続に関する規律

(商業法人登記制度への寄与)

第55条 司法書士は、取引の安全と法人制度の信頼を維持するため、真正な登記
      の実現に努め、商業登記及び法人登記制度の発展に寄与する。

(法令遵守の助言)

第56条 司法書士は、登記手続を受任し又は相談に応じる場合には、依頼者に対
      して、法人の社会的責任の重要性を説明し、法令を遵守するように助言
      しなければならない。

(実体関係の把握)

第57条 司法書士は、登記手続を受任した場合には、議事録等の関係書類を確認
      する等して、実体関係を把握するように努めなければならない。

2 司法書士は、議事録等の書類作成を受任した場合には、その事実及び経過等
  を確認して作成するように努めなければならない。

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当会会員が過払い金返還請求などで得た報酬を脱税した疑いにより捜索を受けたとの報道について(会長声明)

 
 

 本日、当会会員が多重債務者の過払い金返還請求などで得た報酬を脱税した疑いで、奈良地検から捜索を受けたと報道されました。
 司法書士は、従来から多重債務者の生活再建支援のため債務整理事件に取り組んできましたが、報道が事実であれば、当該会員の行為は、市民の司法書士に対する信頼を裏切るものであり極めて遺憾であります。
 当会は、司法書士に求められる職責を再認識し、会員に対しこれまで以上に高い倫理観をもって執務を行うよう指導してゆく所存であります。


平成23年(2011年)6月8日
大阪司法書士会 会長 山内 鉄夫

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大阪司法書士会会館維持協力金返還請求事件の判決に関する会長談話

 
 

 当会が元会員から「会が新入会員に対して負担を求めている会館維持協力金は『入会金その他の入会についての特別の負担』にあたり、法務大臣の認可が必要であるところ、これを受けていない当該協力金は違法無効である。」として、その返還を求められていた訴訟について、本日、元会員の請求を退ける判決の言い渡しが最高裁判所でありました。
 これは、会員の共通財産である会館の建設及び維持管理にかかる経費負担は、過去、現在そして将来にわたるすべての会員が公平に分担すべきであり、かつ団体自治は最大限尊重されるべきであるとの当会の主張が認められたものです。
 今般、会館維持協力金の適法・妥当・公平性が司法の場で確認されたことを受け、当会といたしましては、今後も適正な会館維持に努め、会員間の公平を期した会務運営を心掛けてまいる所存です。


2011年(平成23年)4月22日
大阪司法書士会 会長 山内 鉄夫

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東北地方太平洋沖地震に関する会長談話

 
 

 東北地方太平洋沖地震により被害を受けられた皆様に心からお見舞い申し上げます。
 私自身、東京の日本司法書士会連合会会館内で今回の地震に遭遇し、心の底から恐怖を感じました。私は阪神淡路大震災の被災者で、大規模な自然災害が社会や個々人に与える影響の大きさを身にしみて感じています。今まで起きた様々な災害の被災者の方々も同じことを感じておられるのではないかと思います。
 政府には、被災者に対する迅速・効果的な救助救援活動、一日も早い情報インフラとライフラインの復旧を強く求めます。また今後の支援活動では、各専門家がその知見を最大限に活かして力を結集する必要があり、私たち司法書士も過去の様々な災害の経験に基づき全力を尽くす所存です。


2011年(平成23年)3月12日
大阪司法書士会 会長 山内 鉄夫

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「児童虐待防止のための親権に係る制度の見直しに関する中間試案」に対する意見書

 
 

大司発第409号

平成22年9月9日

法務省民事局参事官室 御 中

大阪市中央区和泉町1丁目1番6号
大阪司法書士会
会長 山内 鉄夫

「児童虐待防止のための親権に係る制度の見直しに関する中間試案」に対する意見書

  時下、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

 さて、平成22年8月6日に公示された「児童虐待防止のための親権に係る制度の見直しに関する中間試案」に対して、大阪司法書士会(以下「当会」といいます。)は、下記のとおり意見をとりまとめましたので、提出いたします。

第1 親権制限に係る制度の見直し

1 親権の制限の全体的な制度の枠組み

(1)親権の全部についての喪失制度及び一時的制限制度

親権の全部の一時的制限制度の導入に賛成する。

(2)親権の一部制限制度

親権の一部制限制度としては、諸案のうち甲1案に賛成する。
 甲2案をとらないのは、補足説明第1・1(2)ウ(イ)b(a)Aにあるとおり、管理権の制限を受けるような親権者が一定期間の経過により適切に財産を管理することができるようになることを期待することは困難であるからである。
 乙案は、補足説明第1・1(2)ウ(ウ)a(b)Aにあるとおり、監護権は、実質的に親権の大部分を占めるものであり、監護権に限定して制限すべき場合が想定しがたいので賛成できない。また、乙案によると、監護権を放棄し、管理権のみ留保しようとする親が現れる弊害も想定できる。
 丙案は、たしかにさまざまな事例に即した対応が可能なように受け取れるが、補足説明第1・1(2)ウ(エ)bに記されているような不都合があり、現実の場面では非常に使いづらい制度になるおそれがある。
 また、事案ごとに制限されている内容が異なることは、制度として複雑に過ぎ、制限内容の公示が一覧性に欠け、未成年者との取引の安全を害するおそれがある。

2 親権の制限の具体的な制度設計

(1)親権の制限の原因

ア 親権の喪失の原因は、諸案のうち、B案に賛成する。

 A案は、補足説明第1・2(1)ア(イ)b(C)にあるように、親権者に対する批難可能性や帰責性に関する要素の有無にかかわらず、親権の行使が著しく困難な場合が想定できる以上、原因を限定してしまうことにはちゅうちょを覚える。
 C案は、親権の喪失を申し立てようとする者にとって、表現が抽象的であり、わかりづらいものとなっている。補足説明第1・2(1)ア(イ)b(d)にある理由は、親権の喪失が検討されるような事態においては、B案にある程度の表現であれば大きな障害になるとは考えにくい。

イ 親権の一時的制限の原因は、親権の喪失の原因をB案とすることを前提として
  中間試案の表現に賛成する。

エ 管理権の喪失の原因は、諸案のうちB案に賛成する。

親権の喪失と管理権の喪失をどのように使い分けるかが問題であるが、管理権の喪失をA案のように限定的場面だけに限らず、子の利益を害する態様、程度に応じて管理権の喪失で対応できると考えられる。

(2)親権の一時的制限の期間

親権の一時的制限の期間は、諸案のうち、B案に賛成する。補足説明第1・2(2)ア中のB案を推す意見と同旨。さらに、一定の期間が法定されていることは、制度の安定にも資するものと考えられる。なお、具体的期間については2年を原則とし、特段の事情が認められれば、それより短縮又は伸長した期間も認めることができる制度とするのが相当と考える。

(3)親権の制限の審判の取消し

親権の制限の審判の取消しについては、当然のことと思料するので、とくに意見はない。

(4)親権の制限の審判またはその取消しの申立人

@ 親権の制限の審判申立人に子を加えることには反対する。

補足説明第1・2(4)ア後段にあるとおり、子を申立人に加えることで、子に酷な判断を求めることになる場合や、子が申し立てをしたことによって、その後の親子の再統合が事実上不可能となる場合が想定される。また、子が申立権者でありながら申し立てをしない(させない)ことを自己に有利な事情として用いようとする親が現れることも想定される。逆に、子がこの制度を乱用的に用いる場合も考えられる。さらに、仮に子に申立権を認めたとしても、現実に申し立てができる子は意思能力があることが前提となり、巷間、虐待事例が多く報告されている幼少期の子は事実上対象外となるのであり、実効性が薄い。

A 親権の制限の審判の取り消し申立人は、提案に賛成する。

また、児童相談所長を申立権者に加えることは、積極に考える。

(5)親権の一時的制限の場合の再度の親権の制限

親権の一時的制限の場合の再度の親権の制限については、1回に限り認めるべきであると考える。補足説明第1・2(5)イにあるとおり、期間が満了するごとに一時的制限をするとすることは、子の安定的な監護に資さない。したがって、再度の親権の一時的制限は一回に限るものとし、その期間中に親権者としての適格性が改善されない場合は、親権の喪失原因とするべきであると考える。また、この場合の申立権者に未成年後見人を加えることは、積極に考える。

3 同意に代わる許可の制度

同意に代わる許可の制度は、自立した子にとって有用な場面があることは理解できるが、補足説明第1・3(2)ウにあるとおり、実効性の観点から克服すべき課題が多く、現段階では消極に考える。


第2 未成年後見制度の見直し

1 法人による未成年後見

法人を未成年後見人に選任することができるとすることには賛成する。
法人であることをもって未成年後見として不適当とする合理的理由はなく、むしろ、法人を活用することで、未成年者の福祉に資することも考えられるからである。

2 未成年後見人の人数

複数の未成年後見人を選任することができる者とすることには賛成する。
成年後見においては、得意とする分野が異なる後見人を複数選任する事例があるし、実績も上がっている。未成年後見でも、必要に応じて財産管理面と養育監護面で別々の後見人を選任し共同関係を保ちながら未成年後見を行う実益がある。法人未成年後見人を一人に限る現行制度は、もはやその制度趣旨の説得力が希薄になっている。


第3 その他

1 子の利益の観点の明確化

民法の親権に関する規定において、子の利益の観点を明確にする方策については、親権が義務と表裏であり、親権行使の根本原則を示すように民法第820条第2項として加えることを望む。

2 懲戒

民法第822条中、懲戒場に関する部分を削除することには賛成するが、全部を削除することは慎重な検討が必要と考える。親権者の子に対する懲戒は、監護教育義務を果たす一手段であるとすれば、同条の規定は不必要と考えられるが、補足説明第3・2で指摘されているとおり、それによる社会的影響を考慮して慎重に考えるべきである。

以 上

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小規模金融特区構想に反対する会長声明

 
 

2010年(平成22年)7月7日

小規模金融特区構想に反対する会長声明

大阪司法書士会
会長 山内 鉄夫

 今般、大阪府が、本年6月18日に完全施行された改正貸金業法において導入された総量規制と上限金利規制を一部緩和し、大阪府に本店を置く貸金業者を対象に、少額貸付や短期貸付について、上限金利規制・総量規制を緩和するという内容の「小規模金融特区」構想を発表した。

 そもそも、年収の3分の1を超える借り入れ、あるいは年29.2%の金利負担は、借手の生活や事業を破綻させるものであり、それが故に貸金業法の改正が行われたのである。本件特区構想は、借手の生活や事業の破綻を先延ばしにするだけであって、多重債務者の顕在化を遅らせて、迅速・適切な法的債務整理の機会を奪うことにもなりかねないものであり、必要性も合理性も見出しがたい。さらに、全国の貸金業者が大阪府に本店を置くことにより、上限金利規制と総量規制を潜脱することが可能となる。その結果、改正貸金業法等が骨抜きにされることは明白であり、さらなる多重債務の悲劇を生み出すことになる。

 大阪府においては、2006年(平成18年)に府下34自治体の地方議会で金利引き下げを求める意見書を採択し、2009年(平成21年)には府内全ての地方議会において、高金利引き下げ及び総量規制を内容とする貸金業法の早期完全施行を求める意見書を採択している。これは、高金利の引き下げや総量規制の導入による多重債務の根絶こそが大阪府民の意思であることを示している。

 大阪府は、中小企業や個人向けの短期小口融資に対応すべきであり、高金利や過剰貸付を推奨するような安易な方法を検討するのではなく、相談窓口やセーフティネットを拡充することにより多重債務者の救済政策を充実させるべきである。当会も、従前にも増して相談体制の充実及びセーフティネット構築のために尽力する所存である。

 本件特区構想は、多重債務被害の根絶を目的とした貸金業法の改正趣旨に反し、これまで一定の成果をあげてきた多重債務対策をないがしろにするものであり、到底受け入れることはできない。当会は、大阪府に対し、本件特区構想の即時撤回を求めるものである。


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当会会員が弁護士法違反の疑いで告発されたとの報道について(会長声明)

 
 

 本日、当会会員及びその事務員等が弁護士法違反容疑で大阪弁護士会から告発されたと報道されました。

 司法書士は、市民の権利保護に寄与すべく高度な職業倫理に基づき公正かつ誠実に職務遂行することが求められています。当会はこれまで、倫理研修の義務化と強化や、広告・債務整理に関する規定の整備等を行い、会員に対する指導を重点的に行ってきたにもかかわらず、この様な事態が生じたことは大変遺憾に思います。

 この事実を重く受け止め、会員への指導・研修を一層強化し、司法書士に対する市民の皆様の信頼を損なうことのないよう引き続き努力する所存です。


平成22年(2010年)4月8日
大阪司法書士会会長 山内鉄夫

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「司法書士による任意整理の統一基準」の遵守を求める要請書

 
 

大司発第919号

平成22年3月4日

日本貸金業協会  御 中

日本消費者金融協会  御 中

全国銀行協会  御 中

日本事業者金融協会  御中

日本クレジット協会  御中

「司法書士による任意整理の統一基準」の遵守を求める要請書

大阪司法書士会
会長 山内 鉄夫

 司法書士は、従前より多重債務者の救済のために債務整理に取り組んできた。とりわけ、平成15年に司法書士法が改正され、簡易裁判所代理権の取得後には、任意整理にも精力的に取り組んでいる。

 別紙「司法書士による任意整理の統一基準」は、多重債務者の経済的再生を図る為に必要最低限の内容を盛り込み、平成16年の日本司法書士会連合会定時総会において採択されたものであり、その後、統一基準に基づく任意整理は、自己破産者、多重債務者の大幅な減少に大きな役割を果たしてきた。

 貸金業者の、利息制限法を超過する(超過しないまでも制限法上限)高金利の貸付、債務者の返済能力を超えた過剰貸付が多重債務者を生み出す一因となってきたことや、これまで、ほとんどの貸金業者がこの統一基準に基づく和解に応じてきたものであることから、統一基準は、相当の合理性をもった法慣習であって、貸金業者がその責任において遵守すべき一定の法規範性を有しているというべきものである。

 しかし、近時、一部の貸金業者が、経過利息・将来利息・遅延損害金(以下、「利息等」という。)の回収に固執し、債務者からの統一基準に基づく和解案に応じないために任意整理による和解の成立が困難な事案が散見される。一部の業者に対して利息等を付して返済することは、各債権者間の公平・平等な手続きを阻害するのみならず、多重債務者は、もともと経済的に困窮し多重債務に陥ることから、債務者の弁済計画の立案そのものを困難にし、多くの場合、利息等を付すことにより債務者の返済能力を超えることになり、破産などの法的手続きに移行せざる得ない事態が発生することは想像に難くない。

 司法書士の取り組む債務整理は、債務者の経済的再生を図るという多重債務者本人の利益だけではなく、経済的困窮から起こる犯罪や、家庭崩壊、貧困、経済的要因による自死の防止に資するものであり、いわば公益的立場で行われているものである。

 政府も「多重債務問題改善プログラム」を策定して、国をあげて多重債務対策を実施していること、特定調停手続の場合、将来利息・遅延損害金を付さない運用がなされていること、個人再生手続を選択した場合には残元金を減額することが可能であること、先にも述べたとおり、多重債務問題の発生につき、高利・過剰貸付により多重債務を生み出してきた貸金業者にも一定の責任が認められること等に鑑みると、貸金業者は公平で合理的な統一基準による任意整理に協力する社会的責任がある。

 そこで、当会は、貴会に対し、会員各貸金業者に対して多重債務問題解決の重要性を理解し、債務者の「司法書士による任意整理の統一基準」に基づく和解案に応じ、債務者の生活再建に協力されるよう指導・徹底されたく要請をする次第である。

以 上

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賃貸住宅入居者の信用情報に関するデータベースの運営中止を求める要請書

 
 

大司発第870号

平成22年2月16日

一般社団法人全国賃貸保証業協会 御中

賃貸住宅入居者の信用情報に関するデータベースの運営中止を求める要請書

大阪司法書士会
会長 山内 鉄夫

 当会は、貴協会に対し、貴協会が平成22年2月1日から運用を開始した賃貸住宅入居者の信用情報に関するデータベース(以下「このDB」という。)に関して、下記のとおり要請します。

 当会は、平成21年10月5日付、国土交通省民間賃貸住宅部会「中間とりまとめ」に対する意見書において、このDBの導入に反対の立場を表明しているところ、貴協会が「賃貸住宅における賃借人の居住の安定確保を図るための家賃債務保証業の業務の適正化および家賃等の取立て行為の規制に関する法律案」(仮称)の成立前に、このDBを導入し、稼働を開始したことは誠に遺憾です。

 このDBによって、低所得者や不安定所得者が賃貸住宅市場から排除されることの懸念が払拭されない限り、このDBは、社会不安を招くものとして、即時、その運営を中止されるよう、当会は改めて貴協会に要請します。

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当会会員が道路整備特別措置法違反の疑いで逮捕されたとの報道について(談話)

 
 

 今月29日、マスコミ各社から、当会所属の司法書士が道路整備特別措置法違反の疑いで逮捕された旨が報道されました。
 当該会員は、本年9月6日〜16日大阪府内の阪神高速の料金所で十数回にわたりETCレーンの開閉バーのすき間をバイクで強行突破したとされており、また同種の行為を数年間で千数百回繰り返していたとも報じられています。
 司法書士は、法律家として法令を遵守することは当然であり、報道されていることが事実であれば、当該会員の行為は、市民の司法書士に対する信頼を裏切るものであり誠に遺憾であります。
 今後は、司法書士に求められる職責を再認識し、会員に対しこれまで以上に高い倫理観、使命感を持つよう指導してゆく所存であります。

2009年(平成21年)10月30日

大阪司法書士会 会長 山内 鉄夫

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国土交通省民間賃貸住宅部会「中間とりまとめ」に対する意見書

 
 

平成21年10月5日

国土交通省民間賃貸住宅部会「中間とりまとめ」に対する意見書

大阪司法書士会
会長 山内 鉄夫

 当会は、平成21年8月12日に公表された国土交通省民間賃貸住宅部会「中間とりまとめ」に対し、下記のとおり意見を表明いたします。

2 紛争の未然防止について
●問題点
 賃借人(入居希望者)に関する信用情報に関しての検討(4頁Bの「・」二つめ)
○意見
 賃借人に関する信用情報のデータベース化導入については反対する。
 当該データベース化は悪質滞納常習者を排除する趣旨であると思われるが、単純に一定回数の滞納があるというだけで当該データベースに登録されるのであれば、勤務先の倒産や突然の解雇、傷病などやむを得ない事情による失業や所得の大幅低下など、必ずしも賃借人の責に帰すことのできない滞納であっても等しく掲載されることになる。結果、賃貸住宅市場の活性化よりも生活の基盤たる住居の安定性が失われることによる社会不安を招く可能性がきわめて高い。

 もし仮に、当該データベース化が導入されるとしても、登録条件及びその利用条件を厳格に定め、当該データベースが単純に低所得者、不安定所得者を賃貸住宅市場から排除する手段として用いられることのないように十分な配慮が不可欠である。

(3)民間賃貸住宅に係るルールについて
●問題点
 敷金以外の一時金について、考え方を整理した上で賃貸住宅標準契約書の見直しも検討(5頁Aの「・」三つめ)
○意見

 敷金以外の一部金のうち、礼金・更新料・敷引については、消費者契約法第10条に照らしての無効性が裁判で争われており、一部では消費者契約法第10条により無効との判断もなされているので、賃貸住宅標準契約書の見直しに際し、礼金・更新料・敷引の定めを置くことは不相当と考える。

3 紛争の円滑な解決について
(3)損失・負担を防止またはカバーする仕組みについて
●問題点
 原状回復についての保険・保証(8頁@「・」一つめ)
○意見
 原状回復についての保険や保証については、第三者とはいえ保険会社または保証会社によって、恣意的に原状回復の範囲が定められる可能性がある。たとえ保険で補填されるとしても、賃借人の義務を加重することになりかねず、慎重な検討が必要である。
 保証の場合は、保証債務を履行した債務保証会社から賃借人が、後日、求償されることになるのであるから、賃借人にとって負担が軽減されるわけではない。また、賃借人が保険料を負担することも、最終的に賃借人の修繕費用負担がない場合には、みだりに賃借人の負担を増すことになりかねず、慎重な検討が必要である。

●問題点
 家賃債務保証業務の適正化を図る方策としてのガイドラインの策定について(11頁冒頭「例2」「例4」)
○意見
 求償権行使にあたっての遵守事項をまとめて周知することは、家賃債務保証業務の適正化に関して意義があると思われる。しかし、【各方策例の課題について】にもあるように、ガイドラインは法的拘束力を持たないため、実効性に難が予想される。従って、家賃債務保証業務には法律に基づく許可制・登録制などを導入して、一定の強制力を持たせることが必要と考える。

●問題点
 許可制・登録制にした際の行政コストについて(12頁目「□」二つめ)
○意見
許可制・登録制にした際の行政コストに関する視点は不可欠である。しかし、その点を理由として家賃債務保証業務等の適正化が遅れるようなことがあっては本末転倒である。
反面、許可制・登録制にした際に生じる行政コストが、最終的に賃借人に反映されてしまうような結果とならないよう配慮すべきである。

●問題点
 簡易に債務名義を得る仕組みを検討(13頁A「・」五つめ)
○意見

 簡易な債務名義の取得については、これを安易に導入すれば低所得者・不安定所得者のように、やむを得ず家賃を滞納してしまった者を賃貸住宅市場から排除することにつながりかねない。簡易に債務名義を得る仕組みを検討するにあたっては、法的紛争の終局的解決は裁判所において図るという前提を外さず、慎重な司法判断が担保されるよう配慮したうえで行うべきである。

以上

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改正貸金業法の早期完全施行を求める会長声明

 
 

平成21年8月14日

改正貸金業法の早期完全施行を求める会長声明

大阪司法書士会
会長 山内 鉄夫

 平成18年に成立した改正貸金業法の完全施行に関し、当会は、多重債務問題の法的救済を支援する立場から、以下の意見を表明する。

 1990年代のバブル崩壊以後、日本経済は長期低迷に陥り、経営の悪化やリストラなどが起因した多重債務問題は深刻化した。現在も経済・生活苦での自殺者は年間7,000人前後で推移している。この問題の大きな要因として、貸金業者の貸し付けに対する法規制が十分ではなかったことが挙げられる。

 平成18年の改正貸金業法は、多重債務被害を救済すべく成立したものであり、政府も「多重債務問題改善プログラム」を策定して、官民が連携して多重債務対策を実施した結果、多重債務者が大幅に減少し、多重債務対策は確実に成果をあげつつある。

 ところで上記改正貸金業法の施行は4段階に分けられており、第3段階までは既に施行されているが、出資法上限金利引き下げ等の金利体系の適正化や過剰貸し付け抑制のための総量規制の導入等が実施される第4段階は未施行である。

 この改正貸金業法の主眼ともいうべき第4段階の施行を前に、改正貸金業法の見直しや貸金業者に対する規制緩和を求める声が上がっている。これらの論拠は、規制強化により貸金業者が貸し付けの与信基準を厳格化したことで中小企業の資金繰りが悪化し倒産が増加する、貸金業者、特に消費者金融から借り入れできなくなるとヤミ金融からの借り入れが増加する、といったものである。

 しかし中小企業の短期的資金需要の充足を貸金業者に求めたとしても資金繰りは改善されず、むしろ高金利による返済によって企業の破綻を招きかねない。この点は中小企業を個人に置き換えたとしても同様のことがいえよう。

 後者のヤミ金問題も含め、これらの問題については、金利見直しや貸金業者への規制緩和によるのではなく、資金需要者に対して低利あるいは無利息の融資を提供するセーフティネット貸し付けを充実させることによって解決すべきである。

 改正貸金業法は、貸金業者の健全化策であるとともに個人や中小企業者が多重債務に陥ることのないように改正されたものであって、改正貸金業法の見直しや貸金業者に対する規制緩和を行うことは、再び自殺者や自己破産者、多重債務者の急増を招きかねず決して許されるべきではない。その完全施行を実現しなければ、多重債務被害をなくすという改正貸金業法の真の目的を達することはできない。

 そこで当会は、国に対し以下のことを求める。

1 多重債務被害をなくすため、改正貸金業法を早期に、遅くとも本年12月までに完全施行すること

2 多重債務被害の早期救済を図るため、自治体での多重債務相談体制整備のための予算(相談員の人件費を含む)を十分確保するなど、相談窓口の充実を支援すること

3 多重債務に陥らないよう、個人及び中小事業者向けのセーフティネット貸付を更に充実させること

4 ヤミ金融の撲滅に向けて、取締りを強化し、徹底的に摘発すること

以上

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「新オンライン登記申請システム骨子案」に対する意見書

 
 

大司発第242号

平成21年6月30日

法務省民事局総務課登記情報センター室  御中

大阪市中央区和泉町1丁目1番6号
大阪司法書士会
会長 山内 鉄夫
TEL06-6941-5351
FAX06-6941-7767

『新オンライン登記申請システム骨子案』について(意見)

法務省オンライン登記申請システムについて、以下のとおり意見を述べます。

「2 基本方針」について
 基本方針の内容については基本的に賛同するが、ユーザー別申請方法の提供、特に法務省提供にかかる申請用ソフトウェアについて、以下のとおり意見を述べる。なお、作成システムと申請システムが統合されるようであるが、便宜これらを分ける。

 (1)作成システムについて

  1. 入力作業が容易であること。ワープロソフトへの入力と同様の方式又はワープロソフトで作成したファイルの直接読み込みの方式も検討されたい。
  2. 連件申請にかかる申請情報が容易に作成できるものであること。特に申請人及び対象不動産の入力後の各申請情報間の連携が容易であること。
  3. 作成にかかる対象不動産の申請情報の反映方法として、オンライン物件検索を用いる場合、現行の所在、地番又は家屋番号以外の表題部全域にわたり反映できるものとすること。
  4.  以上3点について、書面申請の際の申請書作成に用いるワープロソフトでの入力感が作成支援ソフトでは確保できないところに不満が集中しているため要望するものである。
  5. ヘビーユーザー向けのシステムについては、少なくとも不動産登記、商業登記とも登記記録例にある事例について申請情報のテンプレートを備えること。
     なお、これはヘビーユーザーと称される対象が、資格者代理人でかつ申請件数の多寡を問わないことを前提とする。

 (2)申請システムについて

  1. まず、何よりもの安定したシステムであること。
     登記申請が不動産取引ほか資金の移動と深くリンクしている中で、申請日に申請ができないという事態があること自体が、オンライン申請を躊躇させる最大の要因である。絶対とはいわなくても、少なくとも申請が多数行われるであろう、法務局開庁時間にはシステムダウンがないことを保証できるものであってほしい。
  2. 登記情報提供サービスを含め、原則365日24時間稼働であること。
     登記の受付については開庁時間の関係があるが、申請だけは時間を選ばず行いたいという要望は強いところである。
  3. 連件申請時には電子署名が一回で終わること。
  4. 希望すれば、申請した情報がどのようなもので、いつどの法務局で受け付けられたかを証明する情報が、申請人・代理人等に即時に提供されるものであること(いわゆる受領証にかわる情報)。
  5. 申請にかかる物件について、現在事件中であるかどうか、またその事件は何件申請されているか(内容についてはもちろん非表示とする)、がわかればありがたい。
     これは、不動産取引のいわゆる決済時にかかる物件について事件が出てるかどうかは、現在でも登記情報提供サービス等を利用すれば事件中であること自体は分かるものであるが、それが代理人自身が出した事件かどうかはあくまでも判明しない。しかし、たとえば(法律行為は成立して終えていることは必要であるが)オンライン申請を先に行い、その事件数がのちにすぐにわかれば、当該代理人が申請したものであることが件数から推察でき、もってだれが申請したかの高度の蓋然性が確保されることから、決済の形式について申請人の権利保全について高い安全性を提供できる新たな方法が検討できるのではないかと考えるので、提案するものである。

「3 登記申請の利便性向上」について

基本的に賛同するが、特に以下について意見を述べる。

  1. 現行すでに多数出ている、いわゆる12桁の登記識別情報については、PDFでの提出または別送を認める。
     現行の支援ソフトでも、その入力の煩雑さから敬遠されているところである。新システムにおいても、現在すでに大量に通知されている現行の登記識別情報についての対策は必要であると考える。かねてから要望の多いところを引き続き提案する。
  2. 有効証明請求に関し、有効ほかの結果が即時に通知されること。将来も同様若しくはそれ以上の利便性が確保されること。
     登記識別情報が有効かどうかは登記申請について常に確認事項であるところ、「情報」であるにもかかわらず有効かどうかが即時に確認できないのは、不便でしかないためである。
  3. 登記識別情報の発行形態を、登記名義人一人につき一物件一通とするのではなく、少なくとも登記名義人一人につき一申請一通とすること。
  4. 登記完了証の記載を、かつての申請書副本のレベルに近い内容まで充実すること。
     現行の登記完了証は、申請情報をほとんど反映していないため、申請人であるお客様に「完了した」と提示しづらいので、たとえば申請情報を生かしたものにするなどの改善を要望するものである。
  5. 登記完了証について、登記識別情報通知同様にオンラインによる受領若しくは登記所において紙での発行のいずれかを選択できるシステムにされたい。
     金融機関において、登記完了証については公印の印影があるものを要求することが多く、また、いわゆる受領証の発行を求められることとあわせて、金融機関の(根)抵当権の設定が伴う登記申請に関して、オンライン申請率が向上しない大きな要因となっているため、登記完了証についても紙申請と同様のものを発行できるようにしていただきたい。
  6. 代理人が複数になる際の電子署名及び申請が簡便に行えるようにしてほしい。
     昨今の不動産取引において、担保抹消・所有権移転・担保設定を複数の代理人が連件申請する様態が増加している。現在のシステムであっても代理人複数によるオンライン申請は可能であるが、より簡便に行えるシステムにしていただきたい。たとえば、指定した申請をいったんシステムでプールして一括してセンターに届くようにするといった方法が考えられる。
  7. 一申請あたりの物件数、連件申請できる件数、添付できるファイルの数及び容量をそれぞれ拡大する。
  8. 登記識別情報をファイルで受領することについて、特にその方法について資格者代理人も交えて抜本的に検討してほしい。
     ファイルで受領することについては、現在でもいわゆるPC上での"封筒"を作成するような複雑な手続きを要求している。情報をどこまで暗号化し、かつどのような暗号方式とするのか、またその方式がIT技術の高度化に伴って次代の方式を指向しなければいけないときにどうなるのかを含め、システムの設計だけではなく、それを運用するそもそもの規定なども今一度見つめなおす必要があると思われる。
  9. 司法書士法人の電子署名について、司法書士認証サービスが発行する電子証明書で登記申請を受理することで検討をしていただきたい。
     司法書士法人が業務として電子申請する場合の電子認証登記所が発行する電子証明書を利用する方法は、電子署名の媒体がファイル形式であることから容易に複製ができるため、電子署名の管理が難しい等、法人が大きなリスクを負担することになるので、電子申請を妨げる要因になっていると考えられる。現在、電子認証登記所から電子証明書の発行を受けることができない司法書士法人の代表者が代理人として申請する場合には、代表者の個人につき司法書士認証サービスが発行する電子署名が用いられている実情から、この方法をすべての司法書士法人に適用していただきたい。

「4 登記事項証明書等の請求の利便性の向上」について

基本的に賛同するが、特に以下について意見を述べる。

  1. 一申請あたりの件数を100件程度に拡張する。
  2. いわゆる事故簿についてもオンラインで申請できるよう、地番若しくは家屋番号の一覧まで整備すること。事故簿に対するオンライン申請のニーズは潜在的に高いためである。
  3. 共同担保目録について、番号による指定ができること。
  4. 一部共有者の氏名を指定し、一部事項証明書の取得ができるよう改善されたい。
  5. 閉鎖登記簿謄本(コンピューター化以前の謄本)をオンライン申請により取得できるようにすること。

以上

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